活性化自己リンパ球(T-LAK) 療法
 活性化自己リンパ球(T-LAK)療法は、最先端の細胞免疫療法です。
患者(イヌ)の末梢血中リンパ球を体外で活性化・増幅させ、再び体内に戻す治療法で、悪性腫瘍や感染症の治療、免疫機能低下の改善を目的としています。治療には自己のリンパ球を用いるため強い副作用もなく、採血や投与時の身体的負担も少なくて済みます。
 当社は活性化自己リンパ球療法の基礎および臨床応用について研究しています。
  治療や培養の詳細を知りたい、自分の病院で実施したい、などご興味のある方は、下記にお問い合わせ下さい。

治療に関すること: 
培養に関すること:上記または当社 電話:042-401-2291(代表) FAX:042-382-7384
   
  *ご自分の病院で培養から治療まで実施したい、という先生方はご相談下さい。


活性化自己リンパ球(T-LAK)療法とは

 活性化自己リンパ球(T-LAK)療法は、最先端の細胞免疫療法の一種で、癌に罹患した動物自身のリンパ球を利用し癌細胞を攻撃しようとする治療の事です。したがって、自己の免疫力低下と言う犠牲を払う抗癌剤の治療とは対極に位置する治療法と言えます。

(資料1:活性化自己リンパ球(T-LAK)療法)
 「癌細胞」とは正常な細胞が変異して発生した細胞なので、正常な細胞が持たない癌細胞特有の変異した蛋白質を持つ事が知られています。生体には、このような異物を攻撃し排除するための免疫監視機構が備わっており、癌細胞のような異常な蛋白質を持つ細胞は免疫により異物と認識され排除されます。
  この免疫監視機構の中心的役割を担うのが、「リンパ球」という免疫機能を担当する細胞です。
  リンパ球には、癌細胞などの異物の情報を受け取って直接攻撃する能力やその機能を助ける役割を持つTリンパ球、情報を受け取って抗体を産生するBリンパ球、異物を直接攻撃する能力を持つNK細胞などがあります。実際に癌細胞は生体内では日常的に発生しており、多くの癌細胞は発生初期に動物の生態に備わっている免疫監視機構で異物と認識され、リンパ球などによって攻撃され排除されていると言われています。
  しかしながら、様々な原因により免疫機能が低下すると、一部の癌細胞は生体の免疫監視機構を逃れて成長します。
 これが最終的に「癌」と言う病気として出現してきます。癌の患者はこれらの免疫を担当する細胞の機能が通常より低下していると言われており、癌細胞が排除され難い状態になっていると考えられます。

(資料2:癌細胞を攻撃するリンパ球)
培養及び投与方法

 本療法は、生体から10〜50mlの血液を採取し、血液中のリンパ球を体外で刺激して活性化させ、癌細胞を攻撃する能力を高めて、再び生体に戻すものです。(手術によって癌の組織が取れた場合には、リンパ球の培養液中に癌細胞から抽出した蛋白質等を添加して、活性化リンパ球の癌細胞に対する認識能力を高める方法も可能です。)基本的に麻酔等は必要なく、生体に対する肉体的負担は最初の採血と投与時の軽度の痛みのみです。
 この刺激培養方法では、Tリンパ球が活性化されます(一部NK細胞も含む)。生体の免疫監視機構は、異物を認識して攻撃・排除し、自己の正常な物質は攻撃しない「自己と非自己」を認識する能力を備えています。血液中のリンパ球は、既に癌細胞を「非自己(異物)」として認識する能力を備えていると考えられますので、体外で活性化させることによってさらに癌細胞に対する特異的な攻撃力を高めることが出来ます。
 生体に戻す活性化リンパ球は、約2週間の培養で採血時の100倍以上の数に増えます。この培養には、細胞の増殖に必要な栄養素を含む培養液や刺激するための薬剤(IL-2や抗CD3抗体)を使用します。これらは全て安全性の高い物質ですが、より慎重を期すために投与前に生理食塩水で十分に活性化リンパ球を洗浄し、それを再度生理食塩水(細胞の凝集を防ぐため自己の血清を1%加えます)に浮遊させます。投与前に雑菌やエンドトキシンの混入のないこと、目的のTリンパ球の比率を確認します。投与はゆっくりと静脈から行います。


(資料3:T-LAK療法の流れ)


 ただし、癌の末期や化学療法・放射線療法などで自己の免疫機能が極度に低下している場合には、リンパ球が活性化されない場合があります。
期待される効果

ヒトの臨床データを参考に、以下のような効果が期待できます。

1)癌の退縮効果
 
癌細胞を直接攻撃する能力により、退縮させる効果が期待できます。ただし、免疫療法は、抗がん剤や放射線療法と比較すると癌に対する直接的な退縮効果は弱く、治療を繰り返すことによって徐々に効果が現れてきます。

2)他の治療法との併用による再発予防、進行遅延、副作用軽減
 
癌の三大療法と言われる手術、化学療法、放射線療法によって癌を治療した後に本療法を実施することで、再発の予防や進行を遅らせる効果が期待できます。三大療法は治療効果の反面、副作用として正常な免疫機能も低下させてしまいます。本治療法を補助的に併用することによって、免疫機能の低下を抑え、副作用を軽減させる効果が期待できます。
3)生活の質(Quality of Life:QOL)の改善

 
癌の進行や治療の副作用などによって生体の免疫機能が低下すると、倦怠、食欲不振などの体調不良となり生活の質が低下します。本療法は、生体全体の免疫機能を改善す


予想される副作用

治療に用いる活性化リンパ球は自己の細胞なので、拒絶反応のような重篤な副作用は見られません。きわめて安全性の高い治療法です。

1)発熱
 
ヒトの臨床試験データを参考にしますと、約50%に軽度の発熱(微熱)が観察されますが、数時間で回復します。
2)局所の痛み
静脈から投与された活性化リンパ球は、まず肺や肝臓に集積し、また各所のリンパ節に移行します。リンパ腫瘍や転移などでリンパ節に癌細胞が存在する場合には、投与数時間後から局所リンパ節の痛みや発熱が観察されることもあります。

 以上これらは、免疫反応に起因するものと考えられますので、十分な経過観察のうえ局部を冷やすなど簡単な処置で対応できます。
 高度の発熱や痛みが持続する場合には、解熱鎮痛剤などの処置で対応は可能です。   静脈から投与された活性化リンパ球は、まず肺や肝臓に集積し、また各所のリンパ節に移行します。リンパ腫瘍や転移などでリンパ節に癌細胞が存在する場合には、投与数時間後から局所リンパ節の痛みや発熱が観察されることもあります。

注意
 
細菌感染などで生体内に強度の炎症がある場合(免疫の亢進状態)には、活性化リンパ球の投与によって一時的に免疫が異常に亢進した状態になることがあり、まれに血圧の低下などが発現する場合があります。継続した発熱や血中の炎症マーカーが高いなどの状態がある場合には、投与を中止するか、投与中に十分な経過観察を実施します。






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